2017.04.04

コンサル出身者に聞いたコンサル会社に勤めるメリット・デメリット

BTCA 編集部

新卒・転職ともに人気のコンサルティング業界。
「高給」「激務」「優秀」などといったイメージが強いコンサルティング業界だが、コンサルティング業界で働くとはどのような意義があるのか。
転職先としてコンサルティング業界が良いのか。
コンサルティング業界に転職するならどのようなスキルやマインドセットが求められるのか。
本稿ではコンサルティング業界について深掘りしていく。

様々な場面で耳にし、多くの就活生の憧れでもあるコンサルティング業界だが、実際にどんな仕事をしているか知っているだろうか。

コンサル会社で働くと、他の業種の3倍早くビジネススキルが身につくと言われる理由は何か、コンサルに関する知識を深めていく。

 コンサルの業務内容と醍醐味

一般的にコンサルというと、何をしているのかわからない、なんだか胡散臭い…、といったイメージが少なくない。コンサルティングという名前だし、他の会社の相談を受けているのでは?くらいの仕事内容しか、世間に知られていないことが実情だ。確かにコンサル会社には、担当する業務の内容によって、「経営コンサルタント」、「ITコンサルタント」、「戦略コンサルタント」など多くの種類があり、簡単に業務内容を説明できない側面があることも事実である。しかし、どんなコンサルタントにも共通する、コンサル業界一般でのスキルやメリットは、確かに存在している。

コンサル会社では、バックオフィスに所属する社員以外は、全員コンサルタントとして働いている。コンサルタントは、民間企業などから依頼を受けて、その企業が抱える課題を解決するため、解決方法を提起する業務を行う。

コンサル会社と他の会社の最も大きな違いとして、多くのコンサル会社で組織体系が「プロジェクト型組織」になっていることが挙げられる。プロジェクト型組織では、特定の課題に対して1つのプロジェクトが組まれ、プロジェクトが終了すれば解散して上下関係も解消される、といったような仕組みがとられている。プロジェクトの期間は、企画立案で3ヶ月、業務改革のような大規模プロジェクトで1年くらいが目安である。よって、プロジェクト型組織に属しているコンサルタントは、比較的短期間に様々な業種の仕事を経験することが可能となる。つまり、他の会社で働く人がその業界でしか通用しないようなスキルを磨いている間に、コンサル会社で働く人は様々な場面で役に立つ幅広い経験と知識を得られることが、コンサルの醍醐味といえるだろう。

 圧倒的成長?コンサルで身につくスキル

ここまでコンサルの業務内容について説明したが、課題解決の方法を限られた期間・限られた予算の中で提起することは、とても容易ではない。そのためコンサルタントには、課題解決のために必要な、様々なスキルやマインドが要求される。

論理的思考力

MECE

コンサルにおける課題解決プロセスは、しばしば因数分解に例えられる。それは課題解決にあたって、問題を分析し、そこに寄与する要因を見つけ出す必要があるからだ。ここで大切になる考え方が、「MECE」と呼ばれるものだ。これは「モレなくダブりなく」という意味合いで使われる言葉で、問題をMECEに分析してはじめて、網羅的に課題を解決することが可能となる。

フレームワーク

課題解決には、ビジネスで必要とされる思考法を体系的にまとめた、フレームワークを活用することができる。フレームワークとしては、ビジネス環境を分析する「3C分析」や、事業の現状分析に使う「SWOT分析」のようなものが有名で、コンサルのみならず他の業種でも広く利用されている。これらのフレームワークを利用してクライアント企業のデータを分析することで、わかりやすい形で整理された情報を提供することが可能となり、課題解決への糸口を見つけやすくなる。

マネジメント力

コンサルタントは、限られた期間・限られた予算の中で課題解決を遂行しなければならない。そのためには、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)に則った、緻密な計画を立てることが必要となる。またコンサル会社では上下関係よりも個人の能力が重視されるため、計画は自分から率先して立てることが求められる。このような、期限内に計画通りにプロジェクトを遂行し、高い品質のアウトプットを生み出すセルフマネジメント力は、ビジネスマンとして最も普遍的で重要な能力だ。

業界の全体感

先程も説明したとおり、幅広い経験と知識を得られることがコンサルで働くメリットである。これを長く続けていくと、業界を俯瞰した全体感を得られるようになる。全体の中でプロジェクトが占める立ち位置、果たすべき役割を把握できているからこそ、できる仕事があるということだ。

また、幅広い経験を得られると言っても、常に特定の業界に精通しているわけではない。得意領域でないプロジェクトにアサインされた場合、短期間で必要な知識を吸収するスキルも必要となる。しかしここでは、特定の業界に染まっていないからこそ生まれる非常識が、かえって常識に囚われない問題解決法の提起を可能する視点もあることもコンサルの強みと言えるだろう。

対人関係

コンサルは、常に依頼主との関係で成り立つ仕事であることから、対人関係は基本的ながら最も重要なスキルの1つ。対人関係で重視されるのは、コミュニケーション力とコミットメントだ。

コミュニケーション力

コミュニケーション力といっても、一般的に言われるものとは少し異なる部分がある。クライアントとの関係性は、単に仲が良いというのではなく、お互いに信頼できる関係を築けることが理想だ。クライアントと信頼関係を築くためには、相手と会話する上で適切に意図を汲み取って理解し、それに対する自分の考えを端的に述べる能力が必要とされる。

クライアントの意図が自分の意見に沿わないことは、様々な場面で起こりうる。そんな中でも、相手に気持ちよく仕事をしてもらい、常に付加価値を生み出し続けなければならない。そういった高度な柔軟性が求められているという意味でも、コミュニケーション力が重要と言えるだろう。

コミットメント

限られた期間・限られた予算の中で困難な課題に立ち向かうコンサルという仕事は、なにより肉体的・精神的に負担がかかる仕事だ。途中で逃げ出さずに最後までコミットするためには、相手のために仕事をすることをやりがいとする気持ちを持つことが重要である。こういった困難な課題を克服する経験は、長いビジネスキャリアの中で、大切な財産となる。

コンサルタントとして働くためには、資格は必要ない。しかし資格がなくても、コンサル会社で働くことで初めて得られるこれらのスキルやマインドは、ビジネスキャリアにおける確固たる礎となる。起業家や大学教授、評論家など、様々なキャリアで活躍するコンサル出身の人たちがいるように、コンサルは様々なキャリア形成の可能性を広げることが分かる。

働きすぎて入院?コンサルで感じるデメリット

能力面のハードルの高さ

ここまでコンサルで働くメリットについて説明したが、高いスキルが要求される環境は同時にデメリットでもある。

コンサル会社で働くと、必然的に様々なプロジェクトにアサインされることになる。劇的に変化する環境の中で、常にパフォーマンスを発揮するためには、周りに流されずに自分の目標を見据え続けることが必要だ。会社はコンサルタントに対して、常に一定の成長を求めており、それについていけなければ退職勧告をされることもある。

能力面でコンサルに向いていないと感じる人は、諦めて異業種に転職するという選択をする人が多いようだ。

ワークライフバランス

コンサルは知っての通り、激務と言われる会社がほとんどだ。実情として常に働き続けているというわけではないが、アサインされたプロジェクトが忙しいものであれば、残業や休日出勤は当たり前のものといった感覚になるだろう。労働基準法では月の上限残業時間は160時間だが、ピーク時で350時間を超える会社やプロジェクトも少なくない。

実際にこうしたプロジェクトで働くと、ワークライフバランスを維持することは困難だ。家族や人間関係に問題を抱えるようになった例や、働きすぎて体を壊し、入院する人も稀ではない。コンサルの仕事そのものに不満はなく、ワークライフバランスを維持できないというような人は、別のコンサル会社に転職するといった選択肢を選ぶ場合もある。

まとめ

激務・能力面のハードルが高いといったデメリットがあるものの、多くのコンサル退職者は仕事内容に不満はなく、誇りを持って仕事をしていたと話している。もし能力面に自信があり現状に満足していない方がいたら、自身のキャリア形成のため、コンサル会社で働くことを考えてみてはどうだろうか。

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